「本と鍵の季節」米澤 穂信

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「本と鍵の季節」米澤 穂信 集英社文庫 720円+(税)

久しぶりに没頭する1冊でした。
通勤中に読んでいましたが、危うく電車を降り損ねそうになりました。
とにかく面白いです。
百聞は一見に如かずです。つべこべいわずに読んで!!(笑

一般人が謎解きをする

大学教員とその教え子、薬剤師が、殺人事件の現場に遭遇したりすることは、現実的に考えると、あまりないですよね。
1回あるだけでトラウマになりそう。同じことが続くのなら、一度お祓いしてもらったほうがいいかもしれません。

まっいずれもフィクションですから、そないに深く考える必要はないんですけどね。でも、改めて考えると、どちらもすごい作品だなと思います。(^_^;)

そういう意味で「本と鍵の季節」は本書のカバーにも「ミステリー」とあるのですが、「もしかしたらこういうことありそうかも」と思わせる部分が多いです。

本書で登場するエピソードは、主役の男子高校生 堀川 次郎と松倉 詩門の図書委員コンビが先輩から「開かずの金庫を何とかしてほしい」と依頼を受けるとか、彼らが通う高校でテスト問題が盗まれる事件が起きて、ちょっとした事情で謎解きをすることになるとか。日常感が近い気がします。
のめりこんでしまうのはそういう点にあるのかもしれません。

連続短編です。

本書は5つの短編(中編?)が収載されています。
最初から4番目の物語は、5番目の物語への伏線であり、まさしく「鍵」なのです。でも、5番目の物語ですべての謎が解けたわけではないようです。
あいまいなまま終わっています。

あとがきによると、本書の続編の刊行予定があるとのこと。
ということは、また堀川・松倉の図書委員コンビの活躍が見られるということです。
いつ出るのでしょうかね。楽しみです。

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