「最新テクノロジーで感染症に挑むコロナ VS. AI」石井 大輔・河野健一・小西功記・清水祐一郎

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「最新テクノロジーで感染症に挑むコロナ VS. AI」石井 大輔・河野健一・小西功記・清水祐一郎 翔泳社 (1,600円+税)

新型コロナウイルスと戦うための武器は、ワクチンや治療薬だけではありません。
AI・ロボットなどのデジタル技術があります。
本書では、医療におけるAI・ロボットの活用事例が紹介されています。

新型コロナウイルスの診断

採血とAIを使い、新型コロナ感染の有無を予測する研究が紹介されています。
結果は1時間くらいで判明し、精度は7~8割程度。まだ実用化していないとのこと。
また、両目の写真から、コロナ感染の有無を予測する研究もあるそうです。
診断薬メーカーで働く人としては、とても興味深い記事です。

オードリー・タン氏との対話

この本を読みたかったいちばんの理由は、著者の1人、石井 大輔氏とオードリー・タン氏の対談があることでした。

以下、印象に残った言葉を引用します。

「しかし、私たちはレジリエント(速く回復できる)です。・・・私たちは地震や台風のような災害が制御不能であり、管理できないものであり、自然災害は周期的にやって来ることを理解しているからです。」

オードリー氏によると、起きることへの耐性より、素早く回復(レジリエント)できることのほうがよいといっています。

「これは私の考えですが、落ち込んでいるときに楽観的になろうとする必要はないと思います。そのようなときは、脅威を見落とさないように、長期の考えを整理する好機なのです。行動してばかりだと、脅威を見落としてしまう恐れがあります。悲観的なときは長期的な戦略を立てるのに適していて、楽観的なときは行動に適しています。
秘訣としては、楽観と悲観のサイクルを数日以内に限定することです。(中略)サイクルを数日以内に限定できれば、寝る前に戦力を練り、起きてすぐ行動を起こすといった最良のリズムになり、ある種の体内時計を獲得することができます。楽観と悲観のテンポとバランスは重要だと思います。」

これ、とても参考になります。

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