「心理学でチルアウトー心理学の論文の読み方ー」篠田 潤子

心理学でチルアウト 読書

昨年度でTOUを退官された篠田 潤子先生の著書です。
内容としては、心理学を勉強する学生向けに、研究の進め方=主に学術論文の読み方を解説しています。

私は心理学を主に勉強している学生ではないのですが、学術研究を進める方法として参考になりました。

「役割離脱論」がここにありました

先行論文の読み方は、篠田先生ご自身のプロ野球選手、マラソン選手の引退後についての論文を使い、説明されています。

引退後のプロ野球選手、といえば、TOUの授業「役割離脱論」で取り上げられていた内容です。

学術論文の読み方

イントロダクション(「はじめに」とかでスタートする文章)に、色々な情報が集約されているのだそうです。
研究の方向性、進め方などを知ることで、どういう角度から論じようとしているかを知ることができます。
つまり予備知識として理解しておけば、読み進めていくさいの手助けとなります。

また、まず引用文献を見ることもおすすめだそうです。
引用文献からも、研究の方向性、進め方を知ることができ、予備知識となるそうです。

とにかくイントロダクションは学術論文を理解する上で、とても重要なパートです。
ということは、本論が難しすぎて分からなくても、イントロダクションだけでもしっかり読むことで、その学術論文のアウトラインは理解できるのかもしれません。

あるいは時間がないときにも、この読み方は有効かもしれません。

篠田先生のこだわりが凝縮された1冊ですね

写真を掲載しましたが、いったいどんなおシャレな本?!という感じですよね。
学術書で、紫・ピンクを使うことはなかなかないのでは?
と思っていたら、「あとがき」にもこのデザインは篠田先生のこだわりであったことが書かれています。

ちなみに本書のタイトルにある「チルアウト」とは「落ち着く、くつろぐ、リラックスする」という意味があるそうです。
学術書だけど、机に向かってガリガリする感じではなく、ゆったりした気分で読んでもらおうという意図でしょうか。

最後にあとがきにある言葉を引用します。本当にいい言葉です。
ありがとうございます。

「・・・答えを探して勉強をすると、学問からも必ず答えはみつかります。あなたにも学問という支えが1つ増えてくれたら、と願います。」

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