「国民健康保険レセプトデータを用いた奈良県の医療の実態に関する分析」(岸川 洋紀/安川 文朗・2009年)

活動日報

Photo by Unsplash, Noah Ridge

「厳選の15本」まずさらっと読みを進めています。

超レアもの論文

奈良県の国保財政に特化した論文です。
国保財政の論文、さらに特定の都道府県となると、さらに少なくなります。
そんな中でドンピシャの論文です。

奈良県は地域での人口、人口密度が見事に表れています。
この論文が発表された当時(2009年)から、15年以上が経過していますが、現時点でも、傾向はかわらないようです。
奈良市・生駒市などの都心と宇陀・吉野など南部の地域では明らかに格差があります。
それはおおむね「北高南低」といえるようです。

「受診率」

こちらの論文では、医療費の差は「受診率」の差が影響しているという説がいわれています。
受診率とは、読んで字のごとしで、病院・クリニックに行く確率です。

論文中では「県南東部の住民と比べ,比較的医療資源や交通が充実している県北西部の住民は,軽い疾病でもすぐに病院で診療を受ける」といわれています。
①病院・クリニックの数、②交通機関の2つが充実していると、病院・クリニックへ行く確率が上がる。反対に、①・②の2つが充実していないと、病院・クリニックへ行く確率が下がるということですね。

医療とは、必要な人が必要な時に必要なサービスを受けることができるべき性質のものです。
このバランスが崩れると、不具合が出てくるのは当然のことです。

こういう視点からも考えてみると、思わぬところに突破口はあるかもしれません。

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